南懐瑾(一九一八—二〇一二)は、儒・仏・道の三家をひとつの灯りに束ねて語った、中国近代のまれな人でした。学問を「知識」ではなく「做人(人となること)」の上に置き、経を論より重んじ、坐禅の実地を何より尊びました。この専欄「心地の間」は、その人を評伝としてではなく、灯りのそばに坐って一緒に読む——そういう場所として置きます。
導きの糸とするのは、一九九四年二月、南師が厦門・南普陀寺の禅堂で七日間かけて語った記録『南禅七日』(正式には「生命科学与禅修実践研究」)です。全編を四十回に分け、一夜ぶんずつ、日本語で伴読していきます。原文の丸写しはしません。私の言葉で筋を追い、要所だけ短く原話を引きます。